2018年の本屋大賞で次点に付けた作家が柚月裕子。
いろんなところでよく目にする作家なのだが、これまで全く読んだことが無い、
ということに気付き、遅ればせながら著作をチェック。本当ならノミネートの
「盤上の向日葵」をチョイスすべきだったのだけど、まずは好きなジャンルで
ある警察モノから、ということで。
初めての作家の場合、作品のあらすじをざっくりまとめるクセがある僕だが、
今回はパス。何故かというとこの作品、ストーリーがバンバン展開するジェッ
トコースター形式。大したことの無い(なくもないけど^^;)ハズの事件を皮
切りに人が次々と死んで行き、最終的にはとんでもなく大きな事件に化けて行
く、という感じ。サマリーにするとそれらを全て説明しちゃいそうなので(^^;)。
緊迫感溢れる展開と、ある種ドラマチックな文章はかなりイケてる気がする。
ミステリー好きなら絶対に惹かれると思うし、そういう意味での才能はやたら
と感じるのだが、この作品のまとめ方はちょっと強引(^^;)かも。「え〜っ?」
という程では無いにせよ、ラストがやや消化不良なのは否めない。
・・・だけど、この作家を否定する理由が僕には無い。
初めて読む作家でここまで入れ込めたのは久しぶりだし、系統の違う作品も
多々あるようだから、それらも片っ端から読んでみたい、と思った。そもそ
も、そういう作家でなければあの本屋大賞にはノミネートすらされない、と
思うので。
次は「盤上」を読む。将棋の話、というのにやや尻込みしちゃうけど(^^;)。