王道 THE BEGINNING

久しぶりの後楽園ホールにて王道旗揚げ戦「王道 THE BEGINNING」を観戦。
純粋なプロレス観戦では無く、全ては見られていない気がするのだが(^^;)。

まずは注目のペンタゴンJr. vs フェニックスAAA提供マッチ。
初来日のペンタゴンJr.は、まずビジュアルが凄いオドロオドロしさ
極地に居ながらにして、どう見てもカッコイイ、というお得な見た目。

そして、フェニックスとの相性は抜群の模様。
とにかくフェニックスは飛びまくり、大喝采を浴びるのだが、その技を全て
受けきってしまうペンタゴンJr.。昔のミステリオvsシコシスのような鉄板な
展開は、激しく、そして楽しい。2人ともワンマッチじゃなくて、もう少し
長い間日本に居て欲しいなぁ・・・。

メインイベントは曙&浜亮太&太陽ケア vs 田中将人&岡林裕二&関本大介
コレ、誰が負けるのよ?と思わず考えてしまうような、「実は」凄いカード。
もしかしたら病み上がりの横綱が・・・と心配して試合を観た。

思った通り、対角の3人は怒濤の攻め。
旗揚げだから、と言って曙に華を持たす気はサラサラ無く、隙あらば喰って
やろう、という野心丸出し(^^;)。大ピンチの横綱だったが、なんとこの攻め
凌ぎきってしまったのだから凄い。

フィニッシュは説得力満点のヨコヅナファイナルインパクト
大型選手のゴツゴツした闘いはやっぱりド迫力。曙の目指す「わかりやすさ」
の充満した、満足度の高いメインであった。

試合数の少なさや客入りに若干の不安こそあるものの、誰が見てもわかる
古き良きプロレスを実践して行けば、ちょっと先にわりと明るい未来が待っ
ているかも。少なくとも横綱は一生懸命。その姿を、この先何度でも見たい!

でんぱ組.incでエンドルフィン♪

アーケード版GROOVE COASTERに搭載されたオンライン対戦イベント機能。
最初のでんぱ組.incイベントに参加した時に感じたことは・・・。

難しいぞ、でんぱ楽曲(^^;)。

まず曲を聴いたことが殆ど無いし、譜面(Notes)も3連・4連が普通に続く状態。
初心者レベルでは絶対攻略出来ないなぁ、とか思ってたら、iOS版のグルコスで
でんぱ組.incパックを発売。むろん購入した。練習のために(^^;)。

とにかく難しい方から3曲、NORMALとHARDをクリアしたのだが、やりこんで
る最中に脳内麻薬が出てきた。このグループ、すばらしいんじゃね?と(^^;)。

↑↑これがその中の1曲、「でんでんパッション」
今風のアイドルプロモビデオの典型・・・っつーか原型で、観ていて楽しい。
だけど、これがグルコスの譜面になるとこうなる。

↑↑ちなみにアーケード版のHARD。
一見凶悪に見える譜面なのだが、プレイしてみるとわりにそうでもない事に気づ
くと思われる。アドリブが詰まっているのはコーラスコールに合わせている
所為で、この曲をよ〜く知っている人なら自然に手が動く気がする。

コレを見ながらプレイしてたら、なんか・・・好きになっちゃったよ、でんぱ組.inc
まさか譜面から惚れる、という事態が起こるとは、夢にも思わなかった(^^;)。
すげぇなぁ、グルコス♪

▼GOGO DEMPA / でんぱ組.inc

真説・長州力

▼真説・長州力 1951-2015 / 田崎健太

ど真ん中こと、長州力の半生を居ったノンフィクション。
本人もさることながら、周辺の人物丹念なインタビューを繰り返し仕上げら
れた力作。長州だけに(^^;)。

・・・まぁ、本来の僕ならば間違い無く“買ってはいけない”本であることはまぎれ
もない事実。なんつったってこの本は、あの長州力に関する本なのだから。

ハッキリ言って僕は長州力が嫌いだ。嫌いな理由はここでは書ききれない(^^;)。
長州の試合は生で百回は観ているし、映像であればもう何百試合分観ているか解
らない程。ただし、ある一時期を除いて長州を応援した覚えが無い。この時期と
言うのは全日本プロレス参戦時「お前がダメだと新日本がダメだと思われる」
という感情から、本当に仕方無く応援していただけの話。

そんな長州の本を何故読もうと思ったのかと言うと、先にこの本の取材を受けた
他のレスラーが多媒体で受けたインタビューを何本か読み、興味が沸いたため。
おおよその人たちは辛辣であり、罵詈雑言の嵐。どんな酷い本か確かめてやろう、
という凄く否定的な理由で入手したのだが・・・。

思った以上にちゃんとした本だった。
特に学生時代、オリンピックに出場を果たす程優秀だったアマレス時代の記述は
ある理由からこれまで表に出ることは殆ど無かった。その部分が読めただけで
吉田光雄というアマチュアレスラーとその周辺の名選手たちに興味が沸いたし、
同じくこれまで語られる機会の少なかった最初の海外遠征時のエピソードには
いわゆる“下積み”の苦労が滲み出て、読み応えはかなりあった。

しかし、この内容を「真説」とするのはどうかと思う。コレはマジで。
新日本プロレスをこれまでの新日本では無い組織にしてしまったのは間違い無く
長州であり、全日本時代にジャンボ鶴田ブルーザー・ブロディに完封され、
全日ファンにニヤニヤされたのはトラウマになりそうな屈辱だった。そして何よ
り、大失敗していろいろな選手の将来を変えてしまったあのWJは、長州の我儘
で出来た団体だと言うことに間違いは無い。そういう、圧倒的な罪が明確にある
のに、論調がやや「いい話」になっているのは、ちょっと納得が行かない。

ただ、長州力というプロレスラーのキャリアに基づいた関係者へのインタビュー
には一読の価値あり。残念ながら、僕の長州力というプロレスラーの評価は全く
変わらなかったけど。

#くまモン頑張れ絵

↑↑twitterの #くまモン頑張れ絵 で検索した画像の一部。
漫画家・ちばてつやのブログにくまモンの絵が登場し、同じく漫画家である
森川ジョージが音頭を取って始めたハッシュタグ。

高名なクリエーターだけでなく、アマチュアも多数参加。
こういうすばらしい絵が、本当に一瞬で集まる。それが僕の誇る日本だ。

明日になったら、きっと数え切れないくらいのくまモンが集まる。
なんなら原画をオークションにかけて、義援金を募ったっていいと思う。

あしたのジョーも、はじめの一歩も、本当に読んでて良かった。

参考:#くまモン頑張れ絵・画像検索結果(twitter)

サブマリン

▼サブマリン / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎の新作は名作「チルドレン」の12年ぶりの続編。
少年犯罪を担当する最強にしてサイアクな皮肉屋である家裁調査官・陣内と、
その部下の常識人・武藤が担当した未成年交通犯罪。無免許暴走運転で人が
死んでしまう、という事案を中心としたエピソードである。

陣内というキャラクターは、僕の憧れでもある。
口から出る言葉の殆どは皮肉か屁理屈であり、周囲にはとんでもない迷惑
をかけ続ける。ところが、決して本当に嫌われることが無い、という特異
な性格。彼の発する言葉は虚言や適当な言い逃れにしか聞こえないのだが、
最終的にソレを「嘘」にはしない。そういう姿にちょっと痺れてしまう。

ただ、今回のテーマは本当に重かった
陣内はいつものようにカッコイイ皮肉を撒き散らし、語り部の武藤は軽妙に
それを収拾しようとする。その様子はいつも通りの楽しい展開なのだが、状況
を思い返す度に「笑っている場合では無い」、という気分にさせられる。
伊坂作品でそういう感情になるのは本当に珍しい。

・・・おそらくこれは凄く個人的なことが原因。
交通事故で大事な身内を亡くしている僕は、どんな理由があっても加害者の
心に寄り添うことが出来ない。だから、この作品に出てくるいろんな人たちの
「事情」について、理解こそ出来るのだが納得は決して出来ない。それはもう、
本当にどうしようもないことだと思う。

だから読中にやたら焦燥感を感じていたのだが、最後の最後でちょっとした、
しかし強烈なが見えた。その言葉を発したのはやはり陣内であり、それが
無ければこの読書は単なる苦痛になるところだった。

伊坂幸太郎、やはり恐るべき作家。追いかけ甲斐があるな、この人は。